廃線ウォークとは

信越本線新線を歩く。碓氷峠の鉄道史に触れる。

普段は立ち入れない鉄路を歩く

1997年9月30日、信越本線 横川-軽井沢間は廃止され、104年にわたる碓氷峠の鉄道の歴史に幕を下ろしました。

その21年後の2018年、「碓氷峠廃線ウォーク」が始まりました。

歩くのは、1963年に開通した信越本線新線。
横川-軽井沢間11.2km、最大勾配66.7‰の急勾配を越え、かつてEF63形電気機関車とともに列車が行き交った鉄路です。

現在も普段は立ち入ることのできない区間を、開催日に限りガイドとともに歩くことができます。 

横川から軽井沢へ。11.2kmの峠越え

線路、トンネル、橋梁、信号設備。
列車が走らなくなった今も、鉄道が運行していた当時の設備や景観が各所に残されています。

横川と軽井沢を結ぶ上下線には、合計29のトンネルがあります。

暗いトンネルを抜け、橋を渡り、急勾配の線路を歩く。
かつて列車で越えた碓氷峠を、今度は自分の足で越えていきます。

途中ではガイドが、鉄道の歴史や設備、碓氷峠ならではのエピソードをご案内します。

鉄道に詳しい方はもちろん、鉄道が走っていた時代を知らない方にも楽しんでいただけるツアーです。

二つの鉄道の歴史が交わる、熊ノ平

廃線ウォークの大きな見どころのひとつが、旧熊ノ平駅です。

1893年に開通したアプト式鉄道の「旧線」と、1963年に開通した「新線」。
異なる時代の鉄道施設が同じ場所に残り、碓氷峠の鉄道史を間近に見ることができます。

旧線を利用した遊歩道「アプトの道」には、国の重要文化財に指定されている碓氷第三橋梁、通称「めがね橋」もあります。

旧線と新線。
二つの鉄路を知ることで、険しい碓氷峠に挑み続けた104年の歴史が、より立体的に見えてきます。

鉄路の上で食べる「峠の釜めし」

碓氷峠の鉄道旅とともに歩んできた「峠の釜めし」。

廃線ウォークでは、鉄路の上で釜めしを味わう時間も設けています。

参加者には、漫画家・はやせ淳先生描き下ろしの廃線ウォーク限定かけ紙をご用意しています。

かつて駅で列車を待つ人々に親しまれた駅弁を、列車の走らなくなった鉄路の上で味わう。
廃線ウォークならではの時間です。

列車が走らなくなった、その後も

廃線といっても、そのままの状態で歩けるわけではありません。

安全に歩いてもらうためには、草木の管理や鉄道設備、歩行区間の確認など、日々の整備が必要です。

一方で、整備しすぎれば廃線らしい景観は失われてしまいます。
場所によっては今にも列車が走ってきそうな姿を残しながら、この鉄路を維持しています。

使われなくなった鉄道設備に再び光が灯り、人の声が響く。
そんな様子を見て、この場所を「生きた廃線」と表現してくれた人がいます。

廃線ウォークを通じて、碓氷峠の鉄道の歴史を伝え、これからも人が訪れる場所であり続けること。

それが、この場所を未来へ残していくことにつながると考えています。

季節ごとに変わる碓氷峠を歩く

春の新緑、夏の深い緑、秋の紅葉、冬の静かな峠。

同じ鉄路でも、季節によって景色や空気は大きく変わります。

かつて列車に乗って碓氷峠を越えた方も、鉄道が走っていた時代を知らない方も。

お好きな季節に、ぜひ自分の足で歩いてみてください。

信越本線新線 廃線ウォーク
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